2025年9月12日に開催されました一般社団法人『日本医用マススペクトル学会』第50回記念大会(愛知県一宮市)の理事会において新しく理事長を拝命致しました。本年は、学会設立50周年(日本医用マス研究会を含む)という節目の年であると同時に、新たな50年のスタートとなる極めて重要な年でもあります。その節目の年に、本学会の舵取りを担うこととなり、次世代を担う若手研究者の皆様と共に、更なる飛躍の第一歩を踏み出す瞬間に立ち会える事、大変光栄に存じると共に、その責任の重さに身の引き締まる思いです。
私自身、本学会に入会して以来、その43年間を振り返ると、山村雄一初代理事長に始まり、松本勇名誉教授・久原とみ子名誉教授をはじめとする金沢医科大学人類遺伝学研究所の方々の献身的・精力的な学会運営により会員数も順調に増加し、「医用マス研究会」から「日本医用マススペクトル学会」へ、またイオン化法・解析対象も1966年K.Tanaka et al.(エール大学)の「 GCMSによるイソ吉草酸血症の化学診断」に始まり、2002年ノーベル化学賞受賞対象となったソフトイオン化MS法による「生体高分子量物質の解析と生命現象の謎解き」、MSイメージング法による「光学顕微鏡画像の世界」、そしてNanoSIMS等による「電子顕微鏡画像の世界」へと、分子内構造解析の一つの手法であったMS法が、今や「Life Science」研究には必須の解析手段として、しかも誰しもが自由に使い熟せる技術として発展して来たことを今実感しています。この最新MS手法を若い研究者達が使い熟し、その研究成果について多方面の専門家の方々と時間を掛けて激論を交わし、情報交換し、自己の新たなCommunityを形成し得るきっかけを掴むのが『年会』での発表の場であった、と今振り返って思う次第です。
本学会は、『MS』法を主な解析手段とする横断型医学関連学術団体として設立され、MSによる『生命医科学』分野の学術的発展を図ることを使命とし、その実現に向け、発展して参りましたが、関連学会、行政機関、医療現場と連携を深めながら、引き続き次世代を担う若いScientistsの方々と共に、より実践的な医学応用研究の体制構築に全力を尽くして参ります。
今後とも、本学会員の皆様のご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
一般社団法人日本医用マススペクトル学会 理事長
中西豊文
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愛知県一宮市日光町6 修文大学
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